「お願い、先っぽだけでいいから挿れさせて!」という約束の下に、果たして本当に先っぽだけで済んだ男女の営みがあっただろうか?
今日は、それとは全く関係ない先っぽの事を書きます。
まずはこちらを読んでいただいて。
http://overdosetelegram.blogspot.jp/2015/07/blog-post.html?m=0
先月、特に理由もなくちょっとした気分転換に髪の毛先だけをグラデーションで金髪にした。
何年かぶりの美容室な上に、バイカラーのヘアなんて若者がする事だし…と変な遠慮の気持ちがあったのだが、たまにはいいかなと近所のカラーリング専門のサロンにて試みる。
美容室が嫌いなわりにいざとなると注文にうるさい最もめんどくさい客なので「おまかせで!」なんて有り得るはずがなく、カラーチャートを見ながら色味を細かく指示。
「オーダー通りにいかなかったら、殺す。」くらいの気迫で挑むのがポイントですね。
「黒髪からのグラデで茶髪通って金髪、だがヤンキーみたいな色味にはするな」と、ヤンキーみたいな顔で口を酸っぱくして伝え、椅子に座ってブリーチ開始。
しかし髪が長過ぎて椅子を目一杯の高さまで上げられ、スタッフがひざまずいてブリーチ剤を塗るという。女帝か俺は。
高価そうな小物や服で溢れた大人の男のオシャレ雑誌を数冊置かれて全く興味ないけど手持ち無沙汰だからパラパラとページをめくり、やっぱり興味なくてテーブルに戻すもまだ手持ち無沙汰で再び手に取り…を繰り返しながら待つ事暫し。
「このくらいはどうでしょう?」と、僕のご機嫌を窺いながら色の抜け具合を確かめるスタッフに、「全然ダメっすね~☆」ととびきりの笑顔で返し更にブリーチしてもらう。
めんどくさい客だから早く終わらせようなんて、そうは問屋が卸さないのである。
再び見晴らしのいい高さの椅子でスタッフにかしずかれながら雑誌に手を付けるも、大体、大人のオシャレをする人間はこんな髪型してないだろ!と燻っていたらスタッフが『新宿Walker』を持って来た。解っとるやんか、最初っからそれを出さんかボケ。
(しかしいつもパーティーの時にヘアセットをしてもらってる俺御用達のサロンド・エミは、何も言わずともスポーツ新聞を持って来るのだからやっぱり最高である。)
一度シャンプー台へ、との事でシャンプー台の椅子に座るも、今度は毛先だけ洗うのに頭をシャンプー台に乗せなくても普通に座っても毛先が台に届いてしまうというミラクルが。
普段不便な事ばかりのスーパーロングもたまには便利な時もあるんだなー。
2度のブリーチで明るさは思い通りに行ったので(黒髪から金髪なのでもっとかかるかと思った)、今度は黒髪の部分と金髪の部分の差をカラーリングでグラデーション調整するという最終作業へ。
もう『新宿Walker』も読み尽くして寝てたけどね。
最後に本当はオートシャンプーで頭全体を洗うコースなのだが、髪が長過ぎてオートシャンプーの機械に絡まるおそれがあるので…との事で、また先っぽだけ手洗いしてもらった。全部洗うと乾かすの時間かかるし。
美容室に3時間も居るという荒行に耐えて手に入れた毛先はまるで狐の尾のように動物的でセクシー。
そう、コレが欲しかったのだ!と、出来映えに満足していると、スタッフが言ってはいけない一言を口にしてしまった。
「バンドとかやってるんですか?」
殺す。